僕らは奇跡でできている 3話 感想(長めです)

 

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このドラマを見終わった後って、不思議と温かい気持ちになれるんですよね。

次の日、SNSで「ありのままの自分」に関するネットニュース記事や呟きを見かけた時、

ああ、この人は今の自分を大事にしてるんだなぁ…昔と変われる事が出来たんだなぁ…

と思えて、自然といろんな人の生き方を尊重したくなってしまいます。

それくらいには影響受けてます(笑)

 

さて、今回の中心となったであろうテーマは、(上の文章で少し取り上げましたが)

「自分らしい生き方の探索」

探索し続けて今の自分を大事にしている人。

思う存分謎を追求する事に没頭する人。

子供を心配するが故に、つい怒ってしまう人。

今の生き方に少し迷いがある人。

様々な登場人物の心情と行動が描かれました。

冒頭の、「トラの豊かな暮らし」の講義とハゲたサルの話も繋がっています。

 

そのテーマを取り上げた上で、ストーリーの肝となったのが「誘拐騒動」。

私、正直言うと、相河(高橋一生)がトラブルマン扱いされて、

酷く責められてしまうんじゃないかな…という不安があったんですよね。

鮫島先生(小林薫)と一緒に謝罪しに行ったり、

虹一の母・涼子(松本若菜)に、息子とは遊ばないようにと怒られたりした時の

相河の表情には、辛い気持ちにさせられました。

 

でも、ずっとドンヨリした気分にならなかったのは、

両者が自分なりに、虹一くんに対して愛情を持って接していた事が

ちゃんと伝わったから。

 

相河がとった行動は、確かに誤解されてしまう事だとは思います。

涼子が幼い我が子を心配して怒るのも分かりますし、

むしろ、私だってお母さんと同じ気持ちになってしまうかもしれない。

どっちが悪いかとかそういう事ではなく、

前回の「リスに向こう側に行ける方法を提示して、

もし橋を渡ってくれたら嬉しい」

という話のように、一方の考えを押し付けず、

いろんな考えがあるんだという優しい描かれ方に、かなり心が救われました。

相河の立場になっても、母親の立場になっても、共感してしまう作り。

声を弾ませて、嬉しそうに動物の謎を伝える虹一くん、

それをにこやかな表情で受け止める相河の、二人だけの幸せ溢れる世界には

思わず泣いてしまったなぁ。

 

後はやっぱり、相河を見守ってくれる鮫島先生や

おじいちゃんの存在がとても心強い。

若干ギスギスした所はあるんですけど、

「支えてくれる」役割を持つ人がわずかでもいると、

このドラマらしい世界観に呼び戻されて、話の流れがちょっと引き締まるんですよね。

 

 

今後も、いろんな人の生き方の変化に、

じっくりとスポットライトを当てていきそうです。

涼子は恐らく、他人と比べて焦っているんじゃないかと考えてまして…

いつか少しでも変われる時が来るのだろうかっていうのもありますし。

水本(榮倉奈々)も、高い目標を目指して追い込まれている自分に気づいて、

もっと伸び伸びと生きたい、見つめ直したいと思う兆しが見え始めてきたようです。

遊ばないよう言われた虹一の事も、

山田(戸田恵子)が「このままで良いのか?」と言われる理由も気になります。

 

今までは、相河の言動を中心に物語が構築されていくような展開でしたが、

その基礎固めがしっかりと出来たお陰か、

今回はそれを応用した上で「連れて行く→迷子になった子供を探す→謝罪する」

といった「ストーリー重視」のお話になっていたので、より面白く感じられました。

次回もますます楽しみです。

 

…それにしても、スタッフクレジットが今回は

「自然風景(川や野など)」で名前の一部に色が塗られているのも、

「少年を動物園に連れサル!?」という洒落たサブタイトルも、

どちらも遊び心があって良いですね。

そういうのも、好きです♪

 

 

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