今回の話を見て、ネタ自体で笑わすというより、
漫才に全力でぶつかる人々を描く人間ドラマとして
形が確立して来たように思いますね。
やっぱり、このドラマは群像劇な作りの方が合ってます。
ハイテンションな主人公の出番が抑えられていたのも、
普通に見応えがあると感じられた要因だったかもですが(笑)
ねずみ花火が中心となって物語が動いた回ではありましたが、
二人がお笑いに向き合った結果 解散という選択を選んだ姿を筆頭に、
圭右(間宮祥太朗)と父・潔(寺島進)の関係、潔と根津(田中幸太朗)の関係、
そして根津としのぶ(徳永えり)などの多様な人間関係も描き出し。
それぞれの形で「中途半端な自分に"けじめ"をつける」が
一貫して描かれていたのが良かったです。
とは言え、やはり毒舌芸で笑いを取るのは難しいんだろうなという気持ちもあり、
ねずみ花火の事情を知った状態でも、残念ながら10年前のきそばを貶したネタには
個人的には笑う事は出来ませんでした、が…。
笑いを取りたくて必死になって行った結果であって、その時は人気芸人だったから
どこかで人を傷つけているのが分からなくて。
漫才出来なくなるくらい崖っぷちに追いやられて、
許されるはずないと思いながらびくびくしながら過ごして、和解して、今に至る…という
泥臭く生きた姿が二人の最後の漫才からは十分に伝わってきたので、
自然と泣けてしまう印象的なシーンでありました。
そばを継ぐ事を任されたのも、嬉しかっただろうなぁ。根津さん。
何に焦点を当てるか、どれを控えめに描くかもきちんと整理されているのが
脚本からも見てとれますし、こういう感じの人間ドラマなら面白く見られそうです。
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