まずは、京都のアニメーション会社で被災に遭われた方々、ご遺族の方々…
誠にお悔やみ申し上げます。
1日でも早い会社の復興と皆様の回復を、お祈りしています。
事件で1週間延期になった第3話。
「1週間延期」とは言えども、身近にいた方にとっては
まだあのトラウマや記憶は鮮明に残っているだろうし、
中には、ニュースを見て精神的ショックを受ける方だっている。
そんな中、再編集をするという事で、どんな作りになるのかと
応援の眼差し半分、不安半分で見始めたのですが、
冒頭のテロップの配慮の仕方で、ああ…本作なら上手く編集してくれるかも…という
安心感が芽生えました。
確かに、あからさまにすり替えた演出だなぁと思う部分は見受けられました。
例えば、恐らく本来なら遺体を映すシーンであるものの、見せないように
「○月○日 解剖A〜」のテキスト打ち&黒バックの画面を多用してるだとか、
炎の映像を出さなかった所だとか。
序盤は前者の画面が合間合間に挿入されたので、若干サクサク進んでいる…
これはしょうがない…という気持ちには最初は少しなりましたが、
最終的には、本作なりに「大切な人を失った遺族側のやるせなさ」を
メッセージとして視聴者にお届け出来た話になっていたんじゃないかと思います。
なぜ火災の話がお蔵入りにならなかったのかは、
桑原(風間俊介)が平(時任三郎)に交際を許可するシーンが盛り込まれていたから
中止には出来なかったのもあるでしょうが、
たとえ似たような事件でも、放送する意義はちゃんとあったな…と感じられる回でした。
それに、遺体や事件の根源となる火を映さなくても、
監察医「チーム」として、時に信頼関係を築いているのが伝わる父とも連携をとって、
調査・解剖の仕事に真剣に、丁寧に取り組んでいるんだというのが分かる再編成にも
脱帽せざるを得ません。
周りより秀でている主人公が一人で解決しちゃうとか、嫌味な先輩がいるとか、
上層部との攻防戦だとかそういったギスギス要素もないお仕事系ドラマは
純粋に面白く見ていられます。
逆に、あえて上の2つを映さなかったからこそ、チームワークの良さが増したのかも?
ともかく、お仕事の描写が丁寧だからつい、京都の監察医も
テレビで見えない世界で何人もの遺体に向き合って、
解剖しなければならない惨さを何度も噛み締めたんだろうな…と
実際のと重ねて見てしまった程でした。
弟に同情してしまいたくなる結末、切ない主題歌が流れる中で、
今回は終盤での茶子先生(山口智子)の明るさにかなり助けられた気がします。
バランスの良い配役されたなぁ、と。
応援する気持ちで見ていたのもあるでしょうが、
今までの中で一番印象に残るエピソードだったと思います。
スタッフの皆様、短期間での編集、本当にお疲れ様でした。
カットされる部分が多くなっても伝える事は伝えたいという姿勢は変えず
製作して下さり、ありがとうございました。
↓次回の感想はこちら↓
↓前回の感想はこちら↓