グッドワイフ 1話 感想|金10枠のドラマっぽい?

 

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海外ドラマのリメイクとの事ですが、上手く日本版に馴染んでいたんじゃないでしょうか。

弁護士(パラリーガル)同士の会話や立ち振る舞い方が自然で、

海外特有のクドさは全く感じられない出来になっていました。

「SUITS」の件があって少し不安でしたが…

とりあえず初回を見る限りでは、今後のクオリティが変に崩れ落ちる事はないでしょう。

 

話の内容としては、ベタな社会復帰奮闘ドラマ…という感じ。

杏子(常盤貴子)の弁護士復帰や初めて担当する案件について、

そして、壮一郎(唐沢寿明)と円香(水原希子)の関係、

多田(小泉孝太郎)の謎と、色々な要素を随分取り揃えた印象です。

 

個人的には、ちょっと詰め込み過ぎなのが気になりました。

特に壮一郎に関しては、最終回まで物語が大きく動かないと思っているので、

初回はその謎を小出しにする程度で

杏子の葛藤や成長描写にもっとフォーカスを当てた方が、

より共感出来、見応えが増したのかもしれません。

満遍なく全部を描き過ぎたが故に、主人公の存在感が弱くなっている気がしました。

 

それでも、面白く感じられた部分もあります。

1つ目は、浜口(泉澤祐希)に杏子がアドバイスを投げかけるシーン。

杏子「まずはカーテンを開けませんか?」

  「ゴミを捨てて、掃除機をかけて、洗濯をして美味しいものを食べて、

   テレビもネットも見ないで日常を大切に過ごすんです。」

浜口「それで楽になるんですか?」

杏子「いいえ。でも強くなれます。」

杏子自身の持つ芯の強さ、家族を支える者だからこその考え方が垣間見えた瞬間でした。

どういう信念を持って案件に取り組んでいるのか。

どんな想いで依頼人に接しようとしているのか。

他の人にはない「自分だけの心情」を多く見せていけば、公式のうたう

「リーガル・ヒューマン・エンターテインメント」らしい作品になると思います。

 

2つ目は、案件を通しての杏子の変化が丁寧に描かれていた事。

これは常盤さんの演技が大きいです。

最初は事前に声出し練習するほど自信がなく、いざ法廷に立ってはみたものの、

不安な表情で声が小さい為に、多田にカバーしてもらう始末ではありましたが…

後に自分の蒔いた種が成功した時から

"本領発揮" 感を見せていく姿は凄まじいものでした。

「どことなく可愛らしい」印象だった主人公が、

最後の法廷シーンではすっかり声を張って相手に問い詰められるまでになった。

一気に頼もしくなりましたし、(棄却にはなったけれど)形勢が逆転している様には

思わず「良いぞ!」と言いたくなるくらいでした。

 

業界を描く上でありがちな「新人いびり」「相手を陥れるライバル的存在」がなかったのも

見やすい要因の1つだったと思います。

(まぁ、同じパラリーガルの朝飛はいますが、こことのイス取り合戦を

描きすぎなければ大丈夫なはず。)

ちなみに演出面だと、浜口の娘が無事だと分かった時の主題歌の入り、

浜口が娘を抱きしめる時にオレンジの暖かい陽を後ろに入れるアングルは、

優しさが滲み出ていて良かったです。

 

とりあえず…惜しい所もあるけど素敵な所もある…な初回でした。

どう転ぶか、ちょっと様子見してみます。

 

さくらの親子丼2  6話 感想|医者はいませんかー!

 

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まず、一言言いたい(笑)

このドラマの世界には医者や救急車はおらんのか!!

べ、別に、赤ちゃんを救う医療ドラマでもあるまいし、

出産後も貞子=あゆみを家に置いておく辺り、今までの行動は

寄り添おうとしてあげたさくら(真矢ミキ)の意図から来ているものだと考えれば、

良いっちゃあ良いんですけどね。

 

というか、あまりにも人に優し過ぎるさくらさんの周りに、

しっかりとした大人がいてくれて良かったなぁ…と思うなど。

精神的ショックを抱えているから犯罪を起こさないとは限らないし、

(そこは説得しても証拠が無いとやっぱり無理)

犯罪者を囲うための家じゃないですしね。

まぁ、あゆみの供述では、予期せぬ事故で男が殺されてしまったそうなので、

少しホッとしましたが。

 

その騙された男との赤ちゃんを捨てるという選択も、ある意味正しいと思います。

まだ未成年ですし、ママになるとしてもどうやって養育費を稼いで育てるのか…

も不透明ですし。ハチドリの家を出ても今後は不安だらけ。

 

でも、最後に急いでさくらの元に駆けつけるあゆみの様子を見る限り、

「やっぱり育てたい!」という結末になるのでしょうか。

自分が赤ちゃんを産む時に多くの人が支えてくれていた事、

一緒に力んだり手を握ったりしてくれていた事が

「愛情」なのだと気付いたみたいですしね。

 

ちょっとツッコミどころはある回でしたけど、

本棚が落ちてくる程の大げんかにハラハラさせられ、

(包丁で刺しそうな展開が来たらどうしようかと思った。一瞬w)

汗水垂らしながら苦しみ、叫びまくるあゆみの姿には特に印象に残りました。

 

出産を手伝おうと集まる子供達の様子も、初回の頃を思うと感慨深いものです。

みんなの心が1つになる瞬間がありました。

食べ物をきっかけとしたコミュニケーションを通して、

感情が段々豊かになって行ったのだなぁ…と。

 

 

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フルーツ宅配便 1話 感想|淡々としてるけど意外と重め

 

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事前に「デリヘル女子たちの人間模様を描く」という内容であるのは

知っていたため、切ない系になるのだろうかとか思いながら見てみたところ…

意外にも女性の境遇が重くてビックリ。

 

でも、話自体は決してグッタリする気持ちになる訳ではなく、淡々とした作り。

変に泣かせようとかではなく、単純に、

主人公のフラットな目線を通して描かれていたのが良かったです。

 

終盤の、ゆずの保証人になってしまわないかどうかの下りには

ハラハラしましたが、女性の為に償いながら今後もあそこで仕事をし続ける…

という結末にはならなくてホッとしました^^;

 

軽やかで哀愁漂う劇伴が、物語の重さを軽減しているように感じられましたし、

何より、咲田(濱田岳)とゆずの今後を応援してくれている

役割を担っている印象を受けましたね。

恐らく、借金やシングルマザー、もしかしたら犯罪など、

誰にでも陥りそうな可能性のある要素をデリヘルの女性たちに落とし込み、

それを共感させる作りにすると共に、他人に踏み込み過ぎない大切さも

じっくりと本作を通して学んで行くのでしょう。

 

「デリヘル」の世界も、深夜ドラマだからこそ描けるものだと思います。

独自の世界観を放つ本作。次回も楽しみです。

 

 

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